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September 16, 2019

瀧本哲史
資本主義

グローバル資本主義とコモディティ化 個人レベルで考えるべき未来とは

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資本主義の限界を述べる本には、納得する点も多々あるが、価値主義や評価経済が資本主義にとって替わるとは到底思えず、グローバル資本主義は強くなると思わざるをえない現代。

答えのないモヤモヤした思いがあった時、知人に瀧本哲史氏の書籍を紹介された。

主に以下のテーマで述べられている。

POINTグローバル資本主義時代に人間として豊かに、幸福に生きるためにはどうすれば良いか?

あらゆるものがコモディティ化する時代、どんな職業でも専門性は大切だが 本当に必要な専門性とは何か、アプローチの仕方や個人レベルでも出来ること等、多くの示唆に富んだ本だった。

資本主義世界でのゲリラ戦

大企業に比べれば力・資産は少ないので、一攫千金を狙うのでなく、自分の時間や労力、才能を何につぎ込めば、リターンとしてマネタイズ出来るのかを真剣に考える事が何よりも大切。

そのためには 資本主義の本質・メカニズムを理解し、そんな世界でどんな人がゲリラ戦を生き抜けるのか?どのような要素がそれが決定されるのか? それを魚をとる漁師を例に説明されている。

ちなみに 儲からない漁師 とは 自分では何も考えず、ただ人に使われているだけの漁師で、単なる労働者としてしか見なされず、代わりの漁師を雇えば誰も困らない、コモディティ化された存在。

まず本書で 儲かる漁師6つ のタイプに分類している。

■ トレーダー(商品を遠くへ運んで売れる人)

■ エキスパート(専門性を高めて仕事をする人)

■ マーケター(付加価値をつけて市場に合わせられる人)

■ イノベーター(新しい仕組みをイノベーション出来る人)

■ リーダー(メンバーを管理してリーダーとして行動する人)

■ インベスター(投資家として市場に参加する人)

資本主義社会でコモディティ化せず、主体的に稼げる人間になるためには、上のいずれかになることが近道。しかしトレーダーとエキスパートは、徐々に価値を失っていく模様(理由は後述)

今後価値を失う2つのタイプ

トレーダーとは、単にモノを右から左へ移動させることで利益を得てきた人のことで、従来の商社や広告代理店・旅行代理店など代理店業務を行う会社などが該当。

POINTインターネットの普及で人々の購買行動は、一昔前に比べて劇的に変化している!

インターネットの登場で、あらゆるモノが一覧表示、スペック比較が可能となり、価格の透明性も向上しているので、モノを右から左に流してサヤを抜く代理業務をは先細るばかり。

エキスパートは非常に分かりやすい職種だが、10年間の産業変化のスピードが過去と比較にならない程に速く、特定の専門知識を身につけても、社会変化に伴ってニーズが消えると、知識の必要性自体が一気に消滅することから、生存が難しいとの指摘。

そうは言いつつも専門知識を学ぶ意味が無いとは言えないので、限られた自分の時間や労働・才能を何につぎ込めばリターン出来るか…例えば色んな技術が生まれても、本質的に変わっていないWeb技術やRDBMSを学ぶとか、その点は真剣に考える必要はあり過ぎる。

付加価値を生み出すマーケター

マーケター は端的に顧客の需要を満たすことができる人で、顧客自体を新たに再定義出来る人。

資本主義社会では市場競争が行われ、コモディティ化により価格低下、商品は市場から淘汰されるサイクルが繰り返し行われている。ただインターネットの登場以降、あらゆる差異は生まれた瞬間から世界中に拡散され、すぐにコモディティ化されるので、単なるスペックの差異では差がつかない事実。

POINTコモディティ化に対抗する手段は、ストーリーやブランドの付加価値を生み出す事!

現代で富を生み出す時代のキーワードは差異で、ストーリーやブランドなど一見捉えどころのない付加価値を作り出し、適切な市場を選んで商品を売る戦略を考えられる事と説明。

本書ではパナソニックのレッツノートを例に、商品にストーリーを乗せて売ることを説明されているが、自分自身が商品であると考えれば、自分を売り出す時にも何かストーリーがあると、他者との差別化に繋がるかもしれない(言うは易しだが、適切な市場を探す作業は難しい気もする)

イノベーターとリーダーの役割

イノベーター は新たな仕組みを生み出せる発明家タイプ。

漁師で言えば、他の漁師が釣竿で一尾ずつとるのに対して、漁船や定置網を活用して少ない労力で多くの魚を獲得したり、釣竿にリールをつけたり、ルアーを使うなど考えられる漁師。

リーダー も分かりやすく、ITエンジニアの多くはマネージメント層になりたがらない印象だが、プロマネやリーダー職は一般企業が一番欲しがるタイプかもしれない。

例えば多くの漁師を配下に持つ、漁師集団のリーダー型の漁師だったり、人望やリーダーシップに優れ、多くの若手漁師を集め、リーダーの指示に従ってチームワークで漁を行う漁師。

各人が自身の適性と向き合い、どれに力を入れていくか考えろとのこと。

仲間をつくることの大切さ

また 君に友だちはいらない では、コモディティ化から逃れ、人間として豊かに、幸福に生きるには仲間を作ることも大切であると言及されていた。

タイトルと内容が逆境しているように思えるが、これはワンピースのような幻想を抱いたり、無駄にSNSで繋がったりするのではない。まず自身のネットワークを棚卸し、多様性のあるネットワークの確保したり、自分からポジションを取りに行く重要性を言っている。

ワンピースの世界とは違った本物の海賊論理、人間の交差点がイノベーションを生み出す話、グーグルの採用方法などの話題に及んでいた。


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